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2024.07.09

高倉先生が「私と遠友夜学校」講演 新渡戸連続講座

 新渡戸遠友リビングラボ(NELL)建設支援連続講座の24年第1回目が2024年7月9日(火)、札幌市内の愛生館サロンにて開催されました。

 公益財団法人「ふきのとう文庫」代表理事で北海学園大学名誉教授の高倉嗣昌先生(86)が「私と遠友夜学校 ー高倉新一郎の背中を見ながらー」と題し講演。父親である歴史研究家で北大名誉教授の故高倉新一郎先生(農業経済学)が遠友夜学校の発展に尽くされたことから、その影響を受けながら歩むことになった自らの人生と父・祖父の人生を振り返りながら、遠友夜学校の歴史と意義についても語られました。

 その中で高倉先生は、帯広から札幌に移った実業家の祖父、その長男である父・新一郎先生の事績を詳しく解説。父・新一郎先生については、アイヌ民族文化とその歴史、道内市町村史や北海道史全般にわたる研究・執筆を行っていたこと、生協や図書館、道開拓記念館の仕事もこなし、北大経済学部長、北海学園大学学長、北星学園大学教授としても活躍していたことなどを紹介されました。新一郎先生はまた、遠友夜学校閉校に際し、故半沢洵校長とともに会計担当理事として奔走し、多くの歴史資料を残すのに努力されました。

 嗣昌先生は北大経済学部に進み、教育学部社会教育講座助手として研究者の道を歩まれました。社会教育分野の教育研究に専心され、その中で遠友夜学校についてもその歴史的意義や役割を深く知ることになります。嗣昌先生は遠友夜学校について「個人の積極的学習意欲とボランティア精神なくては成立しない、という意味で教育の本質と最も近い」と話されました。

【懇談し、握手を交わす高倉嗣昌先生(右)と松井理事長】

 講演を聴いていた、NELL特別顧問の松井博和・当会理事長は、講演後に高倉先生と短く懇談。「遠友夜学校の歴史を受け継ぎ、その貴重な資料を保存活用するという仕事は、われわれ農学部と農学同窓会こそが行ってよい仕事。高倉先生と相談・協力して、可能なことをやっていきたい」と述べると、高倉先生は「(父が)関係の深かった農学部がそういう位置づけで考えてくださるなら、大変ありがたいこと。(遠友夜学校の歴史の継承への)何よりの近道だ」と歓迎と感謝の意を伝えられました。

  (事務局、写真も)

 最上段の写真:自ら主宰する「ふきのとう文庫」が制作している「布の本」や遊具、拡大文字本などを手に、社会教育について語る高倉先生