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札幌本部

2022.09.25

新旧「役員・代議員」集会開かれる

 

 新渡戸稲造講演会が開催された9月23日、札幌農学同窓会の新旧「役員・代議員」集会が北大農学部の大講堂で開催されました。コロナ禍で総会も理事会もオンライン開催が続き、役員と代議員が一同に会する機会が減っていたことから、9月の北大ホームカミングデーの機会に集って意見交換をしようとの狙いで、初めて開催されたものです。合計約40人の新旧の役員と代議員が出席し、対面で議論を交わしました。

 集会の前半では同窓会の活動内容や課題について会の執行部が報告し、後半では参加者が自由に意見交換しました。

【冒頭に挨拶する松井博和理事長(中央)】

 執行部が行った活動報告の主な内容は以下の2点です。

1.  学生会員制度創設と同窓会活動の活性化

2.  北大創基150周年事業への取り組み

 1つ目の学生会員制度創設については、従来は卒業・修了生が加入する組織だった同窓会に、現役の学生院生たちも加わってもらおうという話。同制度はほかの学部や大学でも実施しており、現役時代から会員となることで、卒業・修了後の会への定着度も増すことが期待されます。

 また近年では、2020年からコロナ禍緊急学生支援プロジェクトが大きく展開され、現役の学生たちにとって、同窓会の存在が頼もしいものになっています。同年から「さっぽろ農学リポーター」、翌年から「さっぽろ農学サポーター」の活動が始まって、事務所に若者が出入りするようになり、高齢者中心だった同窓会が若返り、活気付いています。

【集会前半に会報を用いて活動報告などを行う久田徳二理事・事務局長(中央)】

 2つ目は北大が2026年に創基150周年を迎えることからその記念事業を準備し展開していますが、農学同窓会としてこの「150年周年」にどのようなかたちで取り組むか、全学の取り組みをどうサポートするかをめぐってです。

 北大150年は農学部150年でもあり、創基の札幌農学校時代を含む農学部の歴史的資料の発掘と発信の取り組みは、農学部と農学同窓会にしかできません。これを「お宝発掘・発信プロジェクト」と名付けて、同窓会として取り組む方針です。

 この「お宝」には同窓会が保存していた明治20年以来の「同窓会報告」、「札幌農学校」のラベルが貼られているものも多数含めて学部校舎内で見つかった「植物画」群などがあります。現在、「さっぽろ農学サポーター」の学生が主体となってこれらの写真撮影とデータベース化を進めており、近く同窓会HPへの新しいコンテンツとして掲載する予定です。

 その他にも、札幌キャンパス最古の建物である旧昆虫学及養蚕学教室および旧昆虫標本室を改修し「北海道ワイン教育研究センター」として再生利用する「エルムの森プロジェクト」や、新渡戸稲造の事績を伝え新たな社会貢献を目指す「新渡戸遠友館」(仮称)を現在の新渡戸稲造記念公園(遠友夜学校跡地)に建設し運営していく「新渡戸遠友館プロジェクト」が開始されています。

 集会の後半では、同窓会が現状抱える課題について様々な角度から意見交換しました。2021年12月末時点で全会員数15,826名のうち約4割が住所不明であり、会報などの同窓会の情報を届けられない現状があります。この住所不明の会員との接触や学生会員制度の新設、会員の拡充、会費納入率の増加などが議題に上がりました。

【集会後半に、学生会員制度創設などを巡って多様な意見を交わした参加者たち】

 住所不明会員については、同窓会の魅力をより発信することで会員からの興味を引き出し会員側からの連絡と住所登録等を期待しようという話が上がりました。特に若い人にアピールするためにはInstagramやTwitterなどのSNSで情報発信することが重要だという話になりました。他には、学生会員制度の創設や会費の自動振込・ネット支払い等の導入などについての意見が交わされました。

 2020年から会費のまとめ払いが実施されたこと、会報やHPの充実などにより会の活動が会員によく伝わっていること、緊急学生カンパの取り組みなど同窓会らしい取り組みに注目が集まっていることなどを背景に、同窓会会費納入率が近年上昇に転じています。会費の「まとめ払い」制度は、会費を5年分まとめて払うと、4年分相当の12,000円に割引きされるものです。ぜひご活用ください。

(さっぽろ農学校リポーター・齋藤侑己<ゆうま>=M2=、写真も)