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関西支部

2024.12.23

北大関西同窓会 2024年12月三金会 開催報告

今回の三金会は、昭和54年水産学部ご卒業の荒井一利さんを講師にお迎えして、「水族館の哺乳類」というタイトルで、ご講演いただきました。
荒井先生は千葉県の鴨川シーワールドの前館長で、現在は鴨川シーワールド国際海洋生物研究所所長、神戸須磨シーワールド神戸保全繁殖センター長を務められており、今年6月にオープンした神戸須磨シーワールドの設計・運営にも深く関与・貢献されています。
本日は、水族館(動物園)の担う重要な役割のひとつである「種の保全」を中心に、水族館における海洋哺乳類、イルカ、オルカ、オットセイ、アザラシ、トド、ラッコなどについて、保護と飼育の現状と歴史、海洋哺乳類の飼育は難しい、というお話をしていただきました。
その中でも特に、オルカ(シャチ)について、飼育のために自然界から捕獲することは現在ではできないこと、したがって繁殖は水族館でやるしかないこと、水族館での飼育は非常に難しいこと、をお話しいただきました。オルカの出産のビデオも見せていただきました。日本では、オルカを飼育している水族館は、鴨川シーワールドと須磨シーワールド、名古屋港水族館の3施設だけである、とお話しいただきました。日本では白浜のアドベンチャーワールドが撤退し、世界でもオルカのいる水族館はアメリカと中国とヨーロッパの数か国だけだそうです。
荒井先生は恵迪寮のご出身でもあり、恵迪寮OBもたくさん集まりました。先生はミスター恵迪寮をいわれていたそうで、フランクとダイナミックな人柄を感じました。水族館にとっては「ビジネス」も重要な仕事であると述べられたことは印象に残りました。