札幌本部 2023.04.02 アマースト校の昔と今 写真集に見る19~20世紀と留学で見た... 中村紀夫会員(畜産)から、写真冊子『Lost Amherst』(1993年3月4日、The Amherst Historical Commission)=上の写真=を、当会に寄贈いただきました。マサチューセッツ農科大学(Massachusetts Agriculture College)の古い写真が数多く掲載された貴重な一冊です。 マサチューセッツ農科大学は1863年、ボストンの西90マイルのアマーストに創設された大学で、ウィリアム・スミス・クラーク先生が第3代学長を務めました。その後、マサチューセッツ州立大学を経て、1947年にマサチューセッツ大学(University of Massachusetts)となります。現在は、アマースト校をはじめボストン校、ローウェル校など5校でUMass(ユーマス)と呼ばれる州立大学システムを構成しています。 以下は、主に当会のメディア拡充のために学生院生たちが活動する「さっぽろ農学校」のサポーターの一人である鶴間あいさんによるレポートです。 (事務局) ◇ 「さっぽろ農学校サポーター」である私は、コロナ禍以前にマサチューセッツ大学アマースト校に7カ月間留学しておりました。今回、縁あってこの本を拝見したため、本に記載されているアマーストの様子=モノクロ写真=と留学当時の現地の様子=カラー写真=を比較しながら、内容の一部をご紹介いたします。 ●Old Chapel アメリカ合衆国の文化遺産保護制度の一つであるアメリカ合衆国国家歴史登録財(National Register of Historic Places)に登録されている、マサチューセッツ大学の中でも象徴的な建造物。 【1885年のStearns Church。南北戦争で亡くなったアマースト農科学校の学生を追悼し建設された(『Lost Amherst』より引用)】 【2019年のOld Chapel。現在はイベントや講演の際に利用されている】 ●Old Amherst House 大学の提供するホテル”Amherst House”が存在していたことがわかります。1879年の火事で焼失しましたが、のちに”Second Amherst House”が建設され、1917年まで街の宿として利用されていたことが窺えます。現在、Amherst Houseの跡地はダウンタウンとして栄えています。 【1865年のAmherst House。1879年の火事でこの建物を含む一帯が焼失した(『Lost Amherst』より引用)】 【2019年のAmherst House跡地。現在は銀行の支店がある】 ●Jones Library キャンパス外にある図書館。1928年のオープン以降、図書館だけではなく地域のコミュニティセンターとしての役割も果たしています。 【Amherst academy=写真左=とJones library=写真右=(『Lost Amherst』より引用)】 【2019年のJones Library。今も玄関は当時の面影を残している】 ●College Pond 北大に大野池があるように、マサチューセッツ大学にもキャンパス内に池があります。本誌によれば、マサチューセッツ大学では池に飛び込み、あるゲームを行う伝統があったようです。 【1920年代のCollege Pond。学生が池に飛び込み、泳いでいる様子が記録されている(『Lost Amherst』より引用)】 【2019年のCollege Pond。滞在中に池に入っている学生は見かけられず、代わりにさまざまな鳥や鯉が泳いでいる様子が観察できる】 Lost Amherstから抜粋して4つの施設をご紹介いたしました。アマーストの広大な自然に囲まれた美しいキャンパスでは、遠いアメリカの地でありながらも北大との繋がりが感じられました。 【学内にあるホテル・Hotel UMASSからの風景。27階建てのW.E.B. Du Bois LibraryやCollage Pond、ホリオーク山が一望できる】 (さっぽろ農学校サポーター・鶴間あい=M2=)